南南東の夢
冬が本気を出したり、春が吐息を吹きかけたり。
大雪警報が派手に話題を独占したり、7:57発の準急列車が間引きしたり。
2月4日は立春の日、その前は節分。
なかなか季節感を掴めずとも、時間は流れていき、いつの間にか季節や時間に置いてけぼりにされてしまったような孤独感に苛まれるのはいつもの事。もうすっかり慣れっこになってしまった。
生まれてから死ぬまでのあっという間の数十年か。
それとも、ぞっとするくらい気の遠くなる数十年か。
今はまだ判断する事は出来ないけど…。
振り返ればあっという間で…先を見ればまだまだ時間は残されている。
未来のために今を生きているわけではないし、未来のために今を犠牲にするなんて考えは毛頭ない。
今って時間を大事にして過ごしたいって本当に思ってる。
これまで過ごした時間の中で、遠回りもしたし立ち往生もした。だけど、そういう時間があったからこそ、今を大事に…って心から思えるようになった。
slow and steady wins the race
急がば回れ
とは少し違うけど、回り道した事で得たものは大きい。
今を大事に。季節に取り残されてる場合じゃない。
日本には四季があって、祝い事や行事ごとがたくさんある。
それらをひとつひとつ、祝ったり楽しむ事で四季を感じて、季節感を感じれば、時間や季節に置いてけぼりを食らう事もないのかもしれない。
生活にメリハリがつくし、人生を豊かにする一番の方法なのかもね。
普段は時間に追いかけられて、なかなか節分を楽しむ事はなかなかない。
子供の頃に落花生を年の数だけ食べたくらいの思い出しかなかったんだけど、
今年は親戚の家にお邪魔してきた。
従兄弟の高校合格祝い
従姉妹の14歳の誕生日
めでたい事が重なったので、お祝いの席に呼んでもらった。
家のすぐ近くに住んでるので、週末なんかはよく夕飯に誘ってもらってる。
東京の父と母、妹に弟、って感じでいつもお世話になってる。
もう高校生か、もう14歳か…、と従兄弟の成長に嬉しさと寂しさを感じながら、お酒は進んだ。シャンパン、ビール、焼酎。翌朝、二日酔いだったのは必然だけど、めでたい席に酒を飲まないなんて考えられない。
その日は節分って事もあり、恵方巻きを生まれて初めて食べた。
ただ黙々と、その場にいた全員がカーテンの繫ぎ目あたりを眺めながら、ただ黙々と恵方巻きを口に中に押し込んだ。
思ったよりも恵方巻きが太くて…願い事、何十個かお願い出来るくらい食べ切るのに時間がかかったけど、みんなの願いが叶えばいいなぁ。
"If you can dream it, you can do it."